こんにちは、ひろすけです。
今回は前回に引き続き、博士が就職する際、あるいは、
実際に企業で働く時に気をつけておくべきことをまとめます。
この記事はずばり博士が「頑固」であることです。
あなたは頑固だと言われますか?
そうであれば今回の記事は読む価値があります。
要点
まずは要点です。
- 博士は何も知らない人からは頑固者だと思われています
- 物事に柔軟に対応できる人を企業は求めています
- 頑固でも小さなことにこだわらない人ほど成果をあげられます
あなたや周りの博士は頑固でしょうか
まずは言葉の意味を確認しておきましょう。
わかりやすいので頑固という言葉を使いましたが、
意図するところは”こだわりが強い”、”なかなか人の助言を受け入れない”、
といったところです。
この点でみて、あなたは頑固といえますか?
周りの博士は頑固ですか?
回答はおそらくどちらか、もしくは両方が「はい」ではないでしょうか。
それはそうです。
博士課程に進学する人は、自分がこの道を突き進むと決めた人です。
周りからは就職した方がいいよ、と言われもしたでしょう。
それでもあなたは進学を選びました。
とりあえず就職を…となんとなく考えた人よりも、
こだわりが強いのは間違いありません。
私自身ももともととてもこだわりが強く、
一度決めたことを止めたり、撤回するがとても苦手でした。
小さなことから大きなことまでです。
小さなことというのは例えば、
私は大学生時代は流行りの言葉や進学先での方言を使うことを絶対にしませんでした。
自分がなにかに影響を受けて、簡単に変わるのが嫌だったのです。
今思うと若い…そしてめんどくさい人間ですね(笑)
そして、夢だった研究職になるべく、
周りの自分に不利な助言は完全にシャットアウトして進学していくのでした。
就職活動をする時の問題は、あなたがどれだけ頑固かではりません。
採用する側は博士というものは頑固だと思っていることです。
頑固な人はなぜ企業では好まれないのか
では、なぜ頑固がいけないのでしょうか。
こだわりのある職人さんが評価されることだってもちろんあります。
それはあなたが企業にとっては新人だからです。
企業には独自の文化があり、それに合わせて作られたルールがあります。
新人は企業という集合体にいる以上は、
まずはそのルールに沿ってはたらく必要があります。
このルールを個々人のこだわりで受け入れない職員が多いと、
企業はやがて崩壊してしまうかもしれません。
そのため、企業は自分の社風に採用者が合うか、
合わせられるかというのを重要視します。
あまりにこだわりが強い候補者は、
どれだけ能力が高くても採用はされないでしょう。
企業が求めているのは柔軟性のある人材
では、逆に企業が欲しいのはどのような人材でしょうか。
それは能力が高く、自社の社風に合う人です。
これはあくまで理想ですが、現実にはそうはいきません。
そこで自社に合わせられるか、その柔軟性があるかがポイントになります。
なまじこれまで研究室ではこうやっていたのでとか、
自分のやり方はこれです、という人は求めていません。
きちんとそのやり方が企業に合理的であることを
示すという手順を踏めばOKですが、
たいていはその手順はすっとばされます(体験談)。
バックグラウンドも能力も違う人達と一緒に働く上では、
周りの人のことも考慮して、最もやりやすい方法を選択する必要があります。
その上では、場合によっては、自分が周りに合わせるという柔軟性も必要です。
そしてそうした能力は周りの能力のばらつきが一番大きい時期である、
入社直後の時期(1~2年目ぐらい)ほど必要です。
新人の頃には膨大な数の指導や助言を受けるます。
それらには必ず意味があるので、まずはその意図するところを理解する努力をし、
その上で自分のこだわりをある程度捨てて従うことが求められます。
こうした柔軟性を企業は求めています。
ただ、黙ってルールに従うのが良い社員ではありません。
一度やってみて、その上で、
企業や部署全体のパフォーマンスを挙げられるような方法を提案する、
というのが理想の若手職員だと思います。
こだわることは悪いことではない
企業として、頑固な博士は率直に使いづらいです。
しかし、博士の高い能力は企業としては活かさない手はありません。
もし採用面接にまで進んだのであれば、
採用側が見ているのは「この人は会社に合うか/うまく働けそうか」でしょう。
そこで行うべきは「しっかり会社に合わせられること」を
アピールすることです。
必要なルールにはしっかり従う(でも必要であれば改善を促す)、
指導や助言は真摯に受け止め、自分の行動に反映する。
このあたりが自分の過去の実例と合わせて示されれば十分でしょう。
ここまでこだわりが強いことが問題のような書き方をしていましたが、
実際にはこだわりが強いことそのものが悪いわけではありません。
こだわりが強いことで良い成果が生まれるからです。
では何がいけないのか、それは無用なこだわりです。
些細な手順や個人の思い込み、成果に関係しない道具…、
そういったものにひとつひとつに強くこだわるのがいけないのです。
自分がどうしても譲れないもの、そこにはしっかりとこだわって、
それ以外のものはなんならどうだって良いというスタンスが私としては理想です。
どうだって良いというのは、全く何も考えないという意味ではなく、
ベターなものにどんどん変えていくということです。
私自身は結構色々なことにこだわりが強かったので、
当時の上司は使いづらかっただろうな…と思っています。
そして、少しずつ考えを改めていき、
自分に譲れないこだわりが何か、なぜ譲れないのかを
きちんと考えるようになりました。
そうすると実際は驚くほど少ない。
どうでも良いことにこだわっていると、
たいして重要でもないのにそれがストレス源になっていて大変でした。
そして、どうでも良いこだわりと無駄なストレス源を
捨てることができると、パフォーマンスがおどろくほど上がりました。
働く時間は短くなり、成果も以前以上にあげられています。
アカデミックで生きていくにせよ、
就職するにせよ、どこに譲れないこだわりがあるかは明確にしておきましょう。
そして、私のオススメはそれ以外のこだわりを
極力捨ててしまうことです。
そうすることで、全体のパフォーマンスを上げることができますし、
これから出てくるこだわりを拾える余力ができるかもしれません。
まとめ
今回は博士の特徴でもある頑固さ、についての記事でした。
博士のみなさんが就職活動をする際に参考になれば嬉しいです。
あるいはこの記事を読んでやっぱり自分は
アカデミックで生きて行くんだと認識してもらえれば、
それはそれで高い価値を提供できたとことになります。
なお、たいていのこだわりを捨てた
今のわたしも流行り(?)の言葉は積極期には使っていません。
特に気にせず使っていくスタンスです。周りからすると死語使いかもしれません。
では、また、。