博士が企業で働く

博士の強み:ライティング能力が高い

こんにちは、ひろすけです。

今回は博士の強みシリーズとしてライティング能力についてまとめていきます。

自分にこんな武器がある、ということを認識してもらう手助けになれば嬉しいです。

要点

まずは要点です。

  • ライティング能力とは、簡潔にわかりやすい文章を書く能力のことで、どんな業界でも役立つ汎用性の高いスキル。
  • 博士は論文等の何かを説明するための資料を書きなれていて、文章を書くことに抵抗がない。この時点で十分に強み。
  • 一般論や自分の進みたい業界のテンプレやわかりやすさを学んでおくとさらに能力を活かすことができる。

ライティング能力とは

まずはライティング能力の定義を確認しておきましょう。

ここではなにかの説明や自分の中にある考えを文章にして伝える能力としておきます。

分量は色々ですが、論文、報告書、会議用の資料、セミナー用レジュメの作成、

デザイン要素も入ってきますが、ポスターやパンフレットや

チラシを作ることもライティング能力が必要です。

限られた枠の中で、

説明したい・主張したい内容を整理し、

そのための根拠や例を検討し、

読み手にわかりやすい表現を選択する、

こうした複合的な作業を行う能力です。

プレゼンテーション能力に近い要素もありますが、

プレゼンよりも文書の方が作成機会が圧倒的に多いので、

より汎用性も使用頻度も高い能力です。

私の仕事では作業の最終地点は文書です。

マニュアル、調査や分析結果の報告書としてとりまとめます。

報告書の前に打合せや会議などで、

説明するための文書も作成します。

職場の中でも、社内会議の説明資料やレポートとして、

文書の作成の機会は多いです。

私の会社以外でも、文書が作れない仕事が進まないのではないでしょうか。

必須と言っても良いスキルです。

博士のライティング能力

さて、仕事に必須なライティング能力、

博士は高いでしょうか。

答えは当然ながらYESです。

前提としてそもそも文章を書くのが得意という人は少数派です。

苦手というかはっきり嫌いという人の方が圧倒的に多いのが現実です。

さらに多くの仕事では過去の資料があって、

その数字や表現を微修正するようなケースが多く、

ゼロから文章を書くのは実はハードルの高い作業です。

博士になると論文を日常的に書くようになり、

学会発表があれば講演要旨を投稿し、

ポスドクであれば研究費の申請書なども作成するでしょう。

とにかく、自分でゼロから文章を作成する機会が多いです。

また、作成した文章は指導教官・共同研究者・先輩・後輩から

添削を受けることでしょう。

こうして知らず知らずのうちに、自分にとっては当たり前、

企業からするととってもありがたいライティング能力が高められていきます。

博士課程になれば、

後輩の文章のチェックをする機会もあるのではないでしょうか。

その時に「この子の文章、わかりにくいなぁ…」と思うことはないですか?

その差が、修士学士と博士の差です。

なお、私はポスドクとして、研究室に在籍していた時は、

古株的な立ち位置だったので後輩たちのセミナー資料、

学会発表資料の添削をしていました。

毎年同じような添削や構成のポイントを指導し続けていたので、

自分で言うのもなんですが添削慣れしていました。

そのため、就職してからすぐに、社内で添削や校正を行うことになりました。

自分自身が書けるだけでなく、

指導する能力(経験)があると1段階上の能力であり、

アピールポイントになるでしょう。

ライティング能力を活かすために知っておきたいこと

博士のライティング能力が高いことは間違いありません。

放っておいても何かを書いている人たちですから(いい意味で)。

ただ、せっかくのライティング能力を活かすために

把握しておくべきことがあります。

それは、一般的な文書とアカデミックの文書の違いです。

良い文書の評価軸というか、そもそものスタンスが違います。

アカデミックの文章は

誤解や誤認のないように正確に、

起承転結のような論理展開をしっかりとして、

引用であれば出典を明記する、

といったところが決まりごととしてあると思います。

こうした重厚な文章は会社では読む側には苦痛です。

アカデミック業界で慣れ親しんだ読みやすい文章は、

一般企業であれば硬くて読みにくい文章です。

色々な業界でしきたりのような書き方があるので、

過去の文書やテンプレになっているものを入手して、

それを見てみる・合わせてみることができるのが一番良いです。

そうでないなら一般的な認識として、以下を覚えておきましょう。

・結論(主張)をはじめに…それを見てそれ以後を読むかを判断する

・簡潔であること…必要十分で短ければ短いほど良い

博士の文章はとにかく、

論理展開を重視するあまりに重厚になりがちです。

一般企業は同じ情報なら短く伝えられるほど良いと

考えるところが多く、その部分は大きな違いがあることは認識しておきましょう。

業界や業種によっては、文章というよりは必要な情報が

箇条書きされているものが好まれることもあります。

ライティング能力自体は汎用性が高いので、

自分の書きやすさ(クセ)よりも、

相手が読みやすい形に合わせられる柔軟性をもちましょう。

まとめ

今回は、博士の強みとして、ライティング能力についてまとめました。

就職活動の際に、自分のアピールポイントになるか、

その判断材料にしてもらえると嬉しいです。

本題とは違いますが、

ライティング能力の話をブログでするのは、

ちょっとハードルが高かったです。

ライティング能力の話しているのに、

記事が分かりにくいと説得力がないですし…。

もし記事がわかりにくければ、

まだブログの受け手にわかりやすい文章の勉強中、

ということでご容赦ください。

では、また。