博士が企業で働く

就職してたいへんだったこと

こんにちは、ひろすけです。
今回は前回の「就職してよかったこと」の逆の側面として、
たいへんだったことをまとめていきます。
”悪かった”というイメージはないので”たいへんだった”にしています。

要点

まずは要点です。

  • 仕事のスピードがとにかく早い
  • 期限までに成果を必ず成果を出さなければいけない
  • 自分だけでスケジュールが組めない

もう挙げたとおりですが、
以下でもう少し説明をしていきます。

求められる仕事のスピードがとにかく早い

基本、どんな作業でも期限が設定されます。
そして時間を余らせると会社としてはその時間にかけた人件費を失うことになります。
結果として、作業時間はちょうど良い時間に設定されます。

このちょうどよい時間は会社(組織)にとってです。
私(作業者)にではありません。
結果として、私はギリギリか少し足りないぐらいの時間で、
仕事を終らせることが要求されます。

ポスドク自体も申請書や学会、セミナーなど、
守らないといけない期限はありましたが、
私は比較的余裕をもって作業をしていました。

そのため、就職して毎日スピード感をもって仕事をしないといけないのは、
結構たいへんで、目が回るような日々でした。
(これはキャリア採用で即戦力として扱われたためでもあります。)

なお、今は慣れてしまってどうということはありません。
たいへんなときはもちろんありますが、
ある程度コントロールできているところもあります。
あとは力の抜きどころはあるので、
それを押さえることができたことも大きいです。

ポスドク時代がぬるすぎた、
ダラダラ仕事をしていた、だけに過ぎません…。

期限までにどんなことがあっても成果を出さないといけない

これは前の項目のスピード感の原因にもなっているものです。
期限までに成果を出す、これは絶対です。

ポスドク時代は何かを期限内に出せないなら出せないで、
それで困るのはたいてい自分一人です。
最悪出せなくてもなんとかならなくもない。

分析結果が芳しくなかったからセミナーや報告を延期することもできます。
実験がうまくいかなかったから予定していた学会発表のとりやめもできます。
納得がいななければ論文を投稿は見送りできます。
留年したり、周囲(共同研究者)の評価が下がったり、
論文が出せなかったり、もちろん悪いことはありますが、
自己責任です。

これが企業で働くことになればそうはいきません。
どんなにスケジュールがきつくても、成果に納得できなくても、
期限までに成果を出す必要があります。
対価を得ている当然ですし、出さないとなれば、
それは信用問題で企業として責任を取る必要があります。
当然ですが、平社員にはそんな責任とれません。
したがって、期限は絶対です。

そうはいってもたいてい上司は期限に少し余裕をもっていて、
なにかあれば上司がフォローしてくれることがほとんどです。
今の私はスケジュールを管理してフォローする側なので、
それはそれで胃が痛い思いをすることもあります(笑)。

自分だけでスケジュールを組めない

細かいことを言えば、1日のスケジュールでは会社の始業時刻があって、
決められた時間にはそこにいないといけません。
残業の制限もあるので夜型だから夕方から本気出すというわけにもいきません。
※裁量労働制やフレックス勤務の職場だったらいいのかも。

もう少し広げると、いつまでにどの仕事をやるのか、
というのは一緒に仕事をするチームメンバーに合わせる必要があります。
あとは休日(土日)に仕事をするにも事前の申請が必要だったりします。
好きなタイミングでやる、ということはできなくはないですが、
特に裁量権のない入社したてでは難しいかもしれません。

これらは自由なアカデミック生活を送っていた人によっては、
非常に窮屈に感じるかもしれません。
アカデミックでもできる人は
このあたりはきっちりしている人はたくさんいましたけどね。

まとめ

今回は就活をするか悩んでる大学院生やポスドクのみなさんが、
アカデミックに残ることを後押しする記事になっているでしょうか。
私はアカデミックでパーマネントポストを得ていないので、
そこでのたいへんさはわかりません。
比べることはできませんが、
たいへんなことはどこにでもあると思っています。

その上で、感じるたいへんさというのは個人の能力と価値観によって違うので、
実際のところは人と企業の組合せに依存するところが大きいです。
私の話は自分の体験に基づいていますが、
一般論に近いものではないかと思います。
自分にとってのメリット・デメリットを考える一助にしてもらえると嬉しいです。

少しずつWordpressの使い方がわかってきました。
やりながら・使いながら覚えるがモットーなので
しばらくは見にくい記事になっているかと思いますが、
都度修正していきます。

それでは、また。