こんにちは、ひろすけです。
会社の採用に足を踏み入れ始めたのですが、
ちらほら博士後期課程在学中や学位取得者の応募があります。
いくつか見るポイントがあるのですが、
私が他の人よりも評価の上で重要視しているのが、
博士後期課程の3年間で学位を取れているか(あるいはその見込があるか)です。
ここで仕事を予定どおり進められるかという能力を粗く計れるからです。
もちろん例外はありますが、
3年で学位を取っている人はスケジュール管理ができています。
スケジュール管理を仕事の進行管理と言い換えて、
まとめていきます。
要点
- 仕事の進行管理ができる人は、期日を守れる人。期日を守る人は信頼を得られる。
- 進行管理をする方法は、期日を決める・タスクを分解する・リスケする。
- どうしても進行管理ができない人は、道具か人に頼る。
仕事の進行管理ができる人は期日を守れる人
進行管理の肝はいくつかありますが、
根本は期日を守れるかどうか、ということです。
仕事の要所要所で何らかの成果を求められ、
その要所で期日に必要なものを出せる人は安心感があります。
安心して仕事を一緒にできる人とは、
また一緒に仕事をしたいと思えます。
期日に出したものの中身も重要ですが、
期日を守ることは信頼を得るために最低限必要なものだといえます。
特に、会社の中でチームで仕事をする時には、
期日を過ぎて完璧なものが出てくるよりも、
期日に7割ぐらいのものが出てくる方が安心できます。
期日を守ってくれるなら、
修正を見越して予定を立てておけば良いからです。
期日を守る!という意識が進行管理の上では最低限必要です。
そもそもこれが欠けている人は社会人にもそれなりにいます。
進行管理は計画が8割
進行管理をするためには、期日が必要で、
そのためには予定を立てておく必要があります。
脳内でも良いので予定がイメージできていて、
それに沿って作業が進んでいれば進行管理はできます。
あとは予定をどのように立てて、運用していくかです。
例えば、3年間で学位を取得するということを
仕事に見立てて進行管理をするとします。
・学位審査では論文3本が必要
という前提があるなら、
・論文3本の執筆
が仕事の中身です。
あとは仕事に期日を設定します。
学位の審査申請が2月であれば、
・1月までに論文3本受理
となります。
これでもうイメージが湧く(=予定が立てられる)のであれば、
それで進めていけば良いのですが、
仕事が大きすぎると予定が立てられません。
所要時間をおおよそ想定できる作業の単位(タスク)に分解しておく必要があります。
「論文3本の執筆」は期日を設定するには粗すぎるでしょう。
私ならそれぞれを
・初稿作成(執筆開始~完了)
・共著者の校閲
・修正~投稿用現行完成
・投稿
くらいには分解して、期日を設定します。
もし論文を執筆そのものが初めてであれば、
初稿作成をより細かいタスクに分解して、
期日を決める必要があります(論文のパートごとに分けるとか)。
どこまで細かくタスクに分解するかは、
自分のその仕事の練度によります。
練度が高ければ、大きく少ないタスク、
練度が低ければ、細かく多いタスクで管理することになります。
慣れていないのにタスクを分けられない、
という状況は危険信号です。
目的地までの地図もないのに走っているようなもの。
練度の高い人に手伝ってもらい、
タスクを徹底的に分けてください。
こうして決めた期日をなんとしてでも守るようにすれば
進行管理が失敗するようなことはありません。
ただ、それは理想論で、
期日を守れないことは往々にして生じます。
3年計画の1年目にひと月ぐらい遅れても大したことはありませんが、
3年目の終盤であれば致命的です。
こうならないために必要なのは早めにスケジュールを
組み直す(リスケする)ことです。
はじめの期日に遅れると、
あとは玉突き式に押していって、
すべての期日が守れないことが起きてしまいます。
こうなるともはや期日が意味をなさなくなり、
進行管理どころの話ではなくなります。
期日と作業実態にズレが生じたら、
期日を現実的なラインに設定し直して、
再度その期日までにタスクを終わらせていくという意識が必要です。
進行管理をするということは、
当初に設定した各タスクの期日を守るということではありません。
(もちろんそれができれば理想的ですが。)
仕事を最終的に予定どおりに終わらせることができればよく、
そのためにはリスケは定期点検のようにあるべきものと思っておきましょう。
進行管理が苦手な人は頼る
これまでの経験上、進行管理ができる人は
ここまでに書いたことを無意識にでもしています。
頭の中だったり、メモだったり、エクセルだったり、
使っているツールは様々です。
つまり、できていれば手段は何だってよいのです。
逆にできない人は、進行管理の仕方が分かっていない人と
そもそもやらない人です。
・予定をイメージしていない
・タスクを忘れるのに書き出さない
この初手がそもそもできていません。
伝えてできれば良いのですが、
どうしてもできない人もいます。
残念ながら時間にそもそもルーズだったり、
なにかに没頭すると他のタスクがすべて飛んでしまう人が
一定割合います。
そんな人はどうするのか。
まずは物に頼ることです。
手持ちのタスクをスマホのリマインダーなどで設定して、
タスクが頭から離れても大丈夫な状況を作ります。
ツールはパソコンのアプリなどでもよいですが、
常に手元にあるものの方が良いでしょう。
物に頼ってもできないという人は、
その物をうまく使えないということになるでしょう。
使い方を見直すことで達成できれば良いですが、
それができないとしたら物に頼ることはできません。
そうすると人に頼るのが最後の手段です。
あなたがある程度人を使える立場なら秘書であったり、
チームの進行管理が得意なメンバーに任せてしまうことができます。
ただ、そういう選択ができる人は多くないでしょう。
だとしたら、自分は進行管理が苦手であることを先輩や上司に伝えて、
定期的に見てもらい、タスクの洗い出しとリスケをしてもらうしありません。
その中で自分なりのやり方を身につけることができればよいです。
ただし、人に頼るのは時限措置なので、
これがずっと続くと流石に見切られますので
せいぜい1~2年だと思っておきましょう。
あとは、定期的に見てもらう人は選ぶことも重要です。
そもそも進行管理ができない人に相談するとお互い道に迷うことになります。
特に博士課程の学生は要注意です。
アカデミアには期日というのが提出日だったり、
予め設定した期日にリマインドしても無視な人も多いです。
そうした人を反面教師にするぐらいの心構えが必要でしょう。
まとめ
今回は仕事の進行管理についての記事でした。
できる人は特段意識しないでもできて、
できない人はどうテコ入れしてもできないこともあります。
(私は上司として毎週ある部下のタスク確認をしていたこともありますが、
さすがに詰みました)
社会人としては進行管理ができないと、
ずっと人の下で働くことになります。
そういう働き方もありではありますが、
せっかくならより良い選択肢を掴めるように、
汎用性が高く仕事に必要な能力は早いうちに身につけておくことをお勧めします。
今回の記事でひとりでも自分の進行管理の方法を見直したり、
気づきがあれば嬉しいです。
では、また。