こんにちは、ひろすけです。
突然ですが、説明をするときにうまく言葉が出てこないことはないでしょうか。
あるいは説明を求めた時に相手からやんわりと断られたことがないでしょうか。
そのときに
「説明すると長くなる」
「口で説明するのは難しい」
「なんとなくわかるでしょ」
というようなフレーズが出たら要注意です。
それ、そもそも理解できていない可能性が高いです。
何かを説明する時に口頭でも文章でも構いません。
言語化することの重要性について少しまとめたいと思います。
要点
- 言語化できないことは、理解できているか確かめる術がない。また、言語化する時に初めて理解できることもある。
- 再現可能に最小限の分量で説明できるほど、理解が深い。できるだけコンパクトに伝えることを意識する。
- 言語化する能力は、アウトプットする機会の多さで鍛えられる。博士は発表や論文で日々言語化の能力を鍛えているので、その機会を活かす。
言語化できないことは理解できていないこと
人間は言語でものを考える生き物です。
言語なしに考えることはできません。
もし言葉や文章でうまく説明できないことがあるとしたら、
その事象について十分に理解できていないと思った方が良いでしょう。
自分の理解度を確かめる、
他人の理解度を確かめるときには言語化してみることが必須です。
私の失敗例を紹介しておきます。
ある部下に新人教育用のスライドを作って欲しいと依頼しました。
そこには私としては2つのねらいがありました。
ひとつは、口伝的な新人教育をマニュアル化して効率化・統一すること、
もうひとつは、その部下による新人教育に不安があり、
この機会に必要な要素を認識してもらうこと。
こういう構成にしてほしい、という全体像は
伝えた上で依頼はしました。
また、スライドづくりに入る前に項目立て(目次のようなもの)を出してもらい、
それについて何度も確認・修正してGOサインを出しました。
そして、結果としてあがってきたものを見て愕然としました。
伝えてほしいことが全く含まれていないスライドでした。
少し具体的に言うと仕事の進め方やポイントではなく、
社内のルールのことばかりが書かれているようなものでした。
私の部下は新人に伝えるべきことがわからないまま、
つまり新人時代に受けた教育を理解しないまま、
新人に接していたことになります。
加えて、私が部下の理解度を把握していなかった(過大評価していた)ということです。
結局、スライドは私が作り、
これが伝えるべきことだよねと部下と共通認識を作り、
部下から新人に教育をしてもらうことになりました。
このときに言語化することを重要性を強く認識しました。
どれだけ細かく言語化するか
言語化する上で悩ましいのは、どこまで細かくするかです。
慣れないうちや習慣になっていないうちは、
細ければ細かいほど良いと思っておきましょう。
大抵は言語化が不足していて、
伝わらない(相手が言語化したことをイメージ・再現できない)ことになるからです。
ここまで言語化すれば伝わるんだ、というレベルが理解できたら、
あとは言葉は少なければ少ない方がよいです。
そうした能力を養う上で、一度は何についてでも良いので、
これ以上細かく説明できない、
というレベルまで言語化してみることをお勧めします。
そうした上で、自身が言語化したものを読み返して、
他人がその「何か」を再現できるかを確認してみましょう。
例としては料理のレシピなどはとてもよい見本になります。
毎回レシピ本のレベルまで言語化するのは労力がかかります。
伝えたい相手が再現できる程度に、
情報は減らすことは必要です。
基本としては細かく言語化できる、
その上で、使う言葉はできるだけ減らすという考え方です。
ただ、自分で理解できていても、
語彙の多寡でうまく言語化できないことはあります。
例えば、ボールの投げ方の説明であれば、
体の各部位や筋肉の名称を知っている方が、
言葉少なにうまく言語化できると思います。
うまく言語化するにはそれに関連する知識が必要ということになります。
※もちろんその名称を互いに共有しているという前提が必要ですが。
言語化する能力を鍛えるには
重要な言語化する能力を鍛える方法は、
シンプルで地道なものしかありません。
言語化(アウトプット)する機会をひたすら増やすことです。
インプットも重要ですが、
それを自分で言語化しないことには理解しているかはわかりません。
本を読んでわかった気になって、
実践しようとすると全くできないということは誰にでもあるでしょう。
理解するにはアウトプットを前提にインプットする必要があるともいえます。
博士には論文や発表などアウトプットをする機会は多いと思います。
機会があるのであれば、意識することの方が重要です。
そうした機会を意識しながら言語化する能力を磨きましょう。
私自身、ブログを書いているのは言語化能力を上げるための
トレーニングの一環でもあります。
ひとつの記事に時間をかけすぎないようにしているので、
時間を制限しているので出来の悪い記事もありますが、
それも認識することも含めてトレーニングです。
なお、だいたい1つの記事を書くのに1.5~2.5時間程度です。
本当は毎日投稿を目指したいのですが、
ちょっと目標としてハードすぎるので週に2~3記事を目標にしています。
まとめ
今回は、言語化の重要性について説明しました。
以前に記事で書いた説明能力に通じることもありますが、
掘り下げたい部分もあったのと、
私自身の反省する機会があったので別記事としてまとめました。
言うは易し行うは難し、ですが、
言語化能力が高くてマニュアルや教材を作成できる人材はどこをみても少ないです。
貴重な人財になれるよう、意識して言語化能力を向上させましょう。
では、また。