博士が企業で働く

残業耐性の重要さ

こんにちは、ひろすけです。

残業≒ブラック企業ぐらいの風潮がある昨今、

残業をどれぐらい許容できるかについて

思うところがあったのでまとめていきます。

要点

  • 残業はそもそも悪ではなく、それに見合う対価がないことや、過度な残業が問題
  • 残業を拒否することで失われるものとして、企業としての柔軟性
  • 働きすぎやブラックな環境を許容するのは良くないが、残業耐性がある博士はアピールすると良い

残業は問題か

世の中には色々な価値観・立場の人がいます。

私も残業はないならないに越したことはないと思っていますが、

必要であれば受け入れます。

このスタンスは平社員だったころも昇任してからも変わりません。

なお、ここでの残業は、勤務時間外の仕事として、

超過勤務だけでなく休日の出勤の含むことにします。

問題だと思うのは、

残業をしてその対価が払われないこと、

心身に不調をきたすほどの長時間や過酷な勤務です。

加えて、非効率なやり方で時間だけが長引くことで、

不公平感が生じること、もあるでしょう。

こうした問題がなければ、

残業はやっても良いと思う人がやればよいでしょう。

難しいのは制限をどうかけるか、です。

許容量は個人・年齢・仕事の内容によって違います。

特に個人差は大きいですね。

月100時間以上の残業をしてもケロッとしている人も本当にいます。

ただ、職員全体のダウンを防ぐ必要があるので、

耐性がある人ではなく、制限ラインで制限はかけるべきです。

耐性があって働きたいと思う人に制限をかけるのは、

ちょっと違うよなと思いながらも、管理職としては

法令や全体のバランスを考えるとある程度制限せざるを得ません。

残業が悪とされる中で企業から失われるもの

最近の求人公告では「月残業10時間未満」のような

謳い文句があります。

企業として効率化して残業を減らすのは重要なのですが、

残業を極力短くすることを目指すとマイナスに働くこともあります。

ひとつは予定どおりの仕事しかできないことです。

当初予定になかった大きな仕事にチャレンジするようなことは、

人を確保しなければできません。

もちろん外注や派遣サービスを一時的に利用することはできますが、

社員にしかできない仕事は当然それなりにあるので、

その余力が確保できていないとチャレンジはできなくなってしまいます。

組織レベルでもチャレンジができなくなると、

当然個人レベルでのチャレンジもしづらい雰囲気になります。

次に、残業をしても良い人に仕事が集中することです。

いわゆる管理職には法令上の残業の上限規制はありません。

管理職が調整弁となって仕事を吸収するような場合、

度が過ぎると管理職が疲弊して、職員の管理がずさんになったり、

必要な意思決定のスピード感が失われたりします。

そして副次的な悪影響として、平社員と管理職の仕事の重さが違いすぎるため、

管理職を目指さない職員や管理職になる前に人材が流出することになります。

なお、私の場合も例に漏れず、

管理職である自分は最終的な調整弁になります。

まずは部下の職員間での割り振りを考えますが、

急ぎの仕事は引き取ることになります。

こうしたいざという時に備えて私は

平時残業しないといけないような仕事はしなくなりました。

ちょっと前はやっていたのですが、

これはさすがに持たないと思い改め、

今の平時の残業時間は1日30分未満です。

博士の残業耐性

さて、ここからは博士の話です。

身の回りを見渡すと博士の残業耐性は平均的に高いです。

アカデミアで疲弊して企業へ場を移した人もいたり、

仕事は割り切って定時で上がるという人もいます。

心配するレベルで働く人もいます。

対価がもらえるなら残業はOKという思考であれば、

それはアピールすると会社としてはありがたい戦力です。

採用面接などでもアピールすると良いでしょう。

「残業はどれぐらいありますか?残業代は出ますか?」というような質問ではなく

「必要なら超過勤務は厭わないが、

会社の雰囲気としてはそれが許されるような雰囲気か」と

いうように雰囲気を聞いてから、

その後に対価の話などを必要ならするのが良いでしょう。

私が面接を担当していて、

そんな奇特なことを言う人は◎つけちゃいますね…。

最近は「残業はありますか?」という質問は本当に多いです。

聞かれたらできるだけ正確に回答はしますが、

それを聞いてどうしたのかがこちらに伝わらないと印象としてはよくありません。

「残業の有無で仕事を選ぶのかな?」と思われますので。

まとめ

今回は悪者のように扱われる残業の話でした。

特に中小企業では残業はあります。

相当仕事の量が安定しているか、管理が徹底していない限り。

個人的には、入社直後は経験を積むために

残業なんて気にせずにバリバリやる気概がある方が

将来的には良いと思います。

博士には365日研究していたような

働くことに耐性が高い人も多いので、

うまくそれをアピールすると良いでしょう。

もちろん健康第一で、です。